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私たちWOOD HOUSE DESIGNは、
長野県上田市を中心に活動するちいさなデザイン集団です。
「人とモノ、人と人を繋げるデザインを」

第9回 もうT-バックにはうんざりだ

コラム更新がずいぶん滞ってしまったのは、書くことがなくなってしまったからだ。あるいは何を書けばいいのかわからくなってしまった。私は、もういい加減にT-バックというテーマから離れたいと思っている。疲れた。もうT-バックにはうんざりだ。何度も言っているが、T-バックなんか全然興味ないんだ。面白くもなんともない。むしろ大嫌いだ。ああもう、T-バックという文字すら打ちたくなくなってしまった。申し訳ないが、これ以降、T-バックのことを別の無作為な言葉に置き換えさせていただきたい。特に意味はないが、仮に「イシバ」と表記させていただこう。

 

そもそもこのT-columnでは、何を書けばよいのかわからないテーマ(イシバ)に対して、無理矢理何かをひねり出そうとした結果露になるいびつな文章を、誰よりも私自身が楽しむつもりで始まったのだった。別な言い方をすると、まじめな顔をしてでたらめなことを言いたかった。ところが、気がつけばイシバについてのフィクションをまじめに考えてしまっていたのだ。イシバについての歴史なんかひねり出しても、面白くもなんともないことは第8回で証明済みだ。そして、最後に言いたかったのは、現代においてはイシバは本来あるべき下着としての機能を捨て、純粋にセクシャルな記号として存在しており、そのような変移が連続することこそ文化の本質ではないかということであった。しかし、このことにさほど深みがないことこそ、私がイシバについて考え尽くした末の結論であり、その点への気づきが、今の私の徒労感と連続しているのである。これは私の考察力のなさによるものかもしれないが、何より今はすべての罪をイシバに帰属させたい思いでいっぱいだ。そもそもイシバなんか、顔がおもしろいだけの奴じゃないか。

 

こう書いている間に思うのはつくづく私はだめな男だということだが、T-columnはこれからも続くに違いない。T-columnは、単なる場所であり、箱モノだ。そこに中身はないし訪れる人も稀である。ただここに「ある」ことにのみ意味がある。だから内容なんてどうでもいいのだ。

 

しかし「ある」ためには、コンスタントに更新する必要があることも事実だ。これからは、内容軽視、更新重視をモットーとしたい。はっきり言おう。T-columnは、今回から毎週月曜にアップします。

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