口に含んだときの食感がいやらしくねっとりしている。淡泊なのか濃厚なのか、青くさいのか生ぐさいのかよくわからないぼんやりした味がする。まずいのかうまいのかもよくわからない。まるで水にふやかした粘土を食ってるみたいだ。果物なのか野菜なのか、あるいは人工物なのか判然としない。
ことによると、ナメック星でブルマやクリリンたちが食べていたよくわからない未来的な食い物は、アボカドを固めたようなやつじゃないのか。
きっとブルマやクリリンたちもあいまいな気分で、あの未来的な食い物を食ってたのかもしれない。
そもそも表記があいまいだ。アボカドなのかアボガドなのか、どっちかはっきりしたらどうなんだ。まったく、女の好きな食い物ってのは、まるで女心を野菜という型枠に押し込んでできたんじゃないかっていうような、なんともとらえどころのなく中途半端な立体物だ。
このように、アボカドを「粘土状の女」と定義していた以前までの私は子どもであった。しかしここ最近の私は、違っている。
私のアボカドに対する見解はこうだ。
アボカドはうまい。とくにマヨネーズをつけるとすごくうまい。
みなさんも是非ご賞味ください。